
「ねぇ、君、
君は一体、何をしてるんだい?
そうやって、しゃがみ込んで、自分の影に涙を流して何を謝っているんだい?」
ぽわんは、真っ赤に腫らした目で、声のする方を見ました。
「…影?」
ぽわんは何の事か分からず、質問をしました。
「うん、影。
君のしゃがみ込んでいる背中には、
いつもお日さまが居て君を見ていたからね。
気付いていないだろうけど、
君の前にはいつも君の影があるよ。」
ぽわんは自分の足元を見ました。
確かにぽわんの影が、しむーなの咲いていた場所に、クッキリとうつっていました。
「いつまでも泣いていないで、お日さまに顔を向けなよ。
いつまでも立ち止まらないで、お日さまに向かって歩きなよ。」
「…うん」
ぽわんは、ゆっくり立ち上がって、お日さまを見上げました。